さと日記

40代主婦のブログ。テーマはまだない。

元デブが思う、整形でコンプレックスを克服したという美談

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有村藍里さんが整形をしてめちゃくちゃ可愛くなったと話題です。

私もインスタみましたが、それはそれはもう超絶かわいくて、鮎を食べてる動画なんて繰り返し再生してしまいました。中毒性あるな。

 <コンプレックスを乗り越えた> という背景に引っ張られてか、彼女の美しさには強い信念のようなものを感じて、女として何かをくすぐられる部分もあります。

 整形警察のような世間の声も今回はとても少なくて、代わりに擁護の声がとても多い。実際私も「自然に笑顔が出せるようになったなんて、整形って素敵やん」とか思ったりしました。

しかし、おいちょっと待てよ。

元デブ&美人姉コンプレックスをもつ、私はふと気づいたわけです。

「こんなにも大掛かりな整形をするほど顔にコンプレックスを抱えた人が、なぜ人前に立つ芸能人という仕事をしているのか?」

コンプレックスってなに?

元デブ中学生日記

私は150cm少々の小柄でありながら、中学時代は65kgを超えていました。中1のとき40kgぐらいだった体重は徐々に増えていき、中3は大きく飛躍した年でした。

私にはひとつ上に美人の姉がおります。私が中学に入学したときには「〇〇の妹が入学してきたぞ!」ということで、上級生の男子がたくさん教室をのぞきにきました。

意図せずに目立ってしまっていた私のその成長ぶりは、完全に悪目立ちの方向にいってしまうのです。

比較されるのが辛い。有村藍里さんの気持ちは非常に理解できます。

姉は頭も良かったので県内No.1の進学校にすすみます。比較とはオサラバの平穏の日々がはじまりましたが、実はワタクシはそんな姉よりもさらにカシコかったので、自ずと県内No.1の進学校を志望校にせざるをえない状況に追い込まれます。

いやだ… また比較される…

田舎なので高校の選択肢は少なく、そのレベルの学校はそこだけでした。となると、レベルを下げるしかありません。No.2の高校を志望する脂肪過多の私に親も教師も猛反対。そりゃそうだ、No.1でも合格率9割といわれてるんだから。

なぜと聞かれても「姉と比較されるのが嫌だ」なんていうコンプレックスは知られたくなく「なんとなくこの高校のほうが良さそうだから」とぼんやりした理由で逃げ切り、なんとか思いは通りました。祖母は最後まで嘆いていましたが…

コンプレックスは

そうやって姉の世界に足を踏み入れることを拒んできた姉コンプレックスの私からすると、有村藍里さんの妹コンプレックスっていつからの話?と気になりました。

どうやら世間では <長年かかえた美人妹コンプレックス> のように解釈されていますが、いや、多分違うよね?

Wikipediaによると、有村藍里さんのほうが芸能界?というか表舞台にでたのは先。16歳のときからモデル活動していたり、ミスコンにも出ている。そういう経歴をみてみると…

顔面コンプレックス、ないよね?

外見にコンプレックスがあると人前に立つのは嫌なもんで、ミスコンなんてもってのほかだし、うっかり出てしまった日には「あいつ何考えてんだ」という陰口が頭の中に沸いてくる。

有村藍里さんはこの時点では、コンプレックスなんてまったくなかったのではないのかしら。むしろ外見にはそこそこ自信があったのかな、と思います。

目立つゆえのバッシング

有村藍里さんの整形が紹介されたテレビ番組『ザ・ノンフィクション』で、彼女はこう語っています。

3年ほど前に「有村架純の姉」ということが新聞の記事で明らかになった際、ネットで掲載された自身の写真に「口元が残念」と言われたことから、気にするようになったと説明。その後も誹謗中傷が続き、自分に自信が持てなくなり「人とお話しするのにも、私の顔は気持ち悪くないか、変じゃないかを常に意識するようになった」と涙を浮かべながら明かした。

引用元:ORICON NEWS

そうなんですよね。長年のコンプレックスというよりも、近年の有村架純さんの人気にともなう比較とバッシングにより生まれたものなんですよね。

確かに有村藍里さんへの心無いコメントは私も目にしたことがありましたが、バラエティ番組でみせる彼女はそれすら武器にしているようにも見えてましたけど。

まぁいいわけないわな。

でもそんなことをいえば、有村架純さんも顔については散々言われてますし、美人女優でさえもすぐに「劣化」だと言われてしまう国民総評論家時代です。

そういう有名人たちが、しんど、つらっ、無理… と整形をはじめたらどこかの国のように、全員同じ顔に見えるという恐ろしいことになってしまいますよね。

人の容姿をつべこべ言うな

まずね、人の容姿をつべこべ言うな、と言いたい。何様やねん。

3月3日放送の『3年A組』でも柊先生が言ってたじゃないですか。

ナイフをさせば血が出る。そんな当たり前のことにも気づかない社会だ。

刺してるほうはまったく感触ないだろうけど、刺されてるほうはだくだくと血が流れてるんですよ。ほんとに。

あ、それで何が言いたいかというと、今回の有村藍里さんの整形をあまりにも美談にしすぎな気がして、それは違うだろと思ったりしてます。いや、批判しろとかそういうことじゃなくて。

要は、人の容姿についてあーだこーだ言う人がいなかったら、有村藍里さんはこんな命がけの手術をしなくても良かったってことです。

繰り返しますが、彼女のコンプレックスは長年のものではなく、世間の誹謗中傷によって生まれたものなのです。

今は克服したようなコンプレックスも、もしまた彼女の容姿についての批判が起こったらそのときどうなるのか。

大事なことなのでもう一度いいます。

人の容姿をつべこべ言うな

ちなみに私は大学時代に20kgほど痩せて、それ以降はモテキ到来&やや自信とりもどし人生ですが、それでも姉を前にすると変わらずコンプレックスの沼に沈み、中高時代のイケてるグループに会うと萎縮するマンです。

コンプレックスは緩和することはできても、根っこを克服するのはなかなか難しいものだし、完全になくすことにこだわることもないのかなぁとも思ったり。

ただむやみに他人のコンプレックスを刺激したり、生み出すのは言語道断です。